「コロナ禍」とこころの免疫力(2020.10)

クマの後姿 Alexas_FotosによるPixabayからの画像 teddy-1361397_1280

 

新型コロナウイルスの感染が収まらない中、メディア等でよく見かける言葉「コロナ禍」。うちの子は全員「ころな・なべ」と思いっきり誤読しておりました(←イヤな鍋ですね)。正解は、もちろん「ころな・か」です。この「禍(か)」には、災いの意味があります。そして、新型コロナウイルスが招いた災難を「コロナ禍」と呼ぶようですが、皆さまの周りでは「コロナ禍」はどのような形で生じていますか?

 

セラピストは仕事柄、いろいろな方にお会いします。その中で、コロナがストレス要因になっていないかどうかを、こういう御時勢ですので必ずお尋ねしますが、コロナへの向き合い方は個人差が大きいと言えます。「毎日コロナのことが頭から離れない」と大きな恐怖の中におられる方もいれば、「コロナはそれなりに不安かな」と中~小くらいの恐怖の方、「別のことの悩みが大きくて正直コロナどころじゃないんです」とゼロ恐怖の方まで。

 

このように、個々人の「コロナ禍」への向き合い方は幅広いのですが、セラピストが来室される方に共通して伝えることがあります。それは、ご自身のこころの免疫力をあげること。たとえ、どんな病気にかかったとしても、免疫力が高い人は落ちている人に比べ重症化しないと言われています。また、こころの免疫力を高めることは、心理セラピーの効果を高めるために不可欠なことです。しかし、最近細かい部分までお伝えすることを忘れている場合があるので、今回きちんと文章にしておこうと思います。


不安や恐怖を

Methawee KrasaedenによるPixabayからの画像(チェック)

不安や恐怖が生じると、とにかく、その気持ちから逃げ出したくなるのが人の常だろうと思います。しかし、立ち止まって、不安や恐怖の意味を自分自身に問いかけることが大切です。

 

何故なら、イヤな気持ちは、あなたを守るためのものだからです。たとえば、コロナを怖がり、今後のことを心配するあなたの気持ちは、感染症を予防し対策を打つ上ではとても大切な気持ちなのです。

 

不安や恐怖を感じやすい方は「健康でいたい」「よりよく生きたい」という気持ちが、人一倍強い方です。その気持ちが強すぎると、身動きが取れなくなります。力み過ぎず、自然とこころの免疫力をあげられるような取り組みにチャレンジしましょう。

脳を整える

ネコの寝ている写真 VnukkoによるPixabayからの画像

心理セラピーに来られる方は、とにかく早く悩みを解決したい・悩みを手放したいという願いを持って来られます。その願いに応えるため、セラピストは来室当初お母さんみたいなことを聞きます。

 

それは、睡眠・食事・運動といった、生活の基本がこなせているかということです。

 

悩みを解決するためには、脳がクリエイティブな状態でなくてはいけません。しかし、脳は非常にデリケートな臓器です。睡眠を取らないと脳はフリーズします。脳は大食漢の臓器なため、栄養を取らないと働きがおかしくなります。運動をして、脳に刺激を与えることも大事です。このように、物事の解決をはかるためには急がば回れ!生活を整え、脳を整えましょう。

呼吸を整える

Jill WellingtonによるPixabayからの画像(後姿の女性)

不安を訴えて来室される方は、共通して、呼吸が浅くなっておられるます。

 

緊張した時に呼吸が浅く早くなるのは、自律神経が適切に働いていることのあらわれです。しかしながら、身体が緊張していることが長く続くと、それに伴い、こころまで緊張し疲弊してきます。

 

ということで、思いついた時で構いませんので、深呼吸を習慣に!身体がリラックスできれば、こころも自然にリラックスします。なお深呼吸時は、ゆっくりと長く息を吐くことに気を付けて。

 

なお、自律神経を整える自律訓練法も心理セラピー中に練習することができますので、希望される方は、その旨をお伝え下さいませ。



良いこと探し

笑った?Kranich17によるPixabayからの画像

『幸せ』を科学的に研究するポジティブ心理学を御存知でしょうか?創設者であるペンシルバニア大学のセリグマン博士らの研究の中で面白い知見があるため紹介します。

 

それは、眠る前に良いことを3つ書くこと。1週間続けると、その後半年に渡り、幸福度が上がり、抑うつ度が下がったという知見が得られたのです。人間は睡眠中に記憶が定着するので、眠る直前に嫌なことや不安なことを考えるのではなく、良いことを考えた方が、幸せになる確率がアップするのでしょう。また、後続の研究の中で、他者を信じられるようになるという報告もあります。

 

今晩から、眠る直前に、今日あった良いことや、これまでにあった良いことを思い出し、3つ書き留める自己実験に取り組んでみませんか?

3つの「あ」

星をもった王女さまAlexas_FotosによるPixabayからの画像

3つの「あ」とは、セラピストの口癖であり、以下の3つの言葉の頭文字です。

 

・あわてない

・あせらない

・あきらめない

 

物事がうまく進んでいない時は、たいてい、あわてたり、あせったり、あきらめたりしがちです。まずは、そういう自分の状態に気付くことが大切です。

 

その上で「あわてない・あせらない・あきらめない」と、自分にやさしく語りかけてあげましょう。ここで、大事なポイントは、無理して前向きになろうとしないことです。呪文のように、潜在意識に語りかけてあげることで、少しずつ行動や気持ちが変わっていきます。

 

ゆっくり変わっていくことを目指しましょう!

こんな時は

SOSのヘルプJan OntkocによるPixabayからの画像

コロナによる心身の疲れが長びくと、バーンアウト(燃え尽き症候群)うつ病に陥る可能性が高くなります。

 

【ご本人へのアドバイス】

真面目で頑張り屋さんな人が症状を抱えやすいものです。落ちている自分を責めるのではなく、心身のエネルギ補充に努めること!何もせずボーッとしましょう。そして周囲にSOSを求めること!助けを求めた相手が、うまくあなたの気持ちを受け止められなかった場合、諦めてしまうことも多いのですが、たまたま運が悪かっただけです。次の相手に相談しましょう。

 

【周囲へのアドバイス】

「苦しい」「死にたい」「助けてほしい」と言われるとビックリされるかもしれません。でも、あなただからこそSOSを出せたのです。まずは日常生活(食事・睡眠)の支援を。必要な時は、外来治療や入院治療を促して。