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鬱(うつ)が生じやすい考え方を整える:イヤな思考をストップ!

赤いコーヒーカップ https://pixabay.com/ja/users/stocksnap-894430/によるPixabayからの画像

鬱(うつ)から抜け出すため、自分の考え方を変えようと頑張っているのに、なかなか変わらないと悩んでいませんか?鬱(うつ)が生じやすい考え方を整える方法、ステップ2です。

ステップ2:イヤな思考をストップ!

Martin StrによるPixabayからの画像 (水の中)

鬱(うつ)の時は、例えるなら、イヤな気持ちや考えの渦の中で溺れているような状態です。そういうような状態で、自分の考えを変えようと努力してもまずできません。最初に取り組むべきは、溺れている自分に気付いて、水面に顔を出してあげる、そういう作業が必要です。

 

でも、「それってどういうこと?」と思うかもしれません。

 

具体的には、今自分がどこにいるのかの確認をする必要があります。あなたが捉われているイヤな気持ちや考えは、過去に起こったこと(後悔)、もしくは、未来で起こるかもしれないこと(不安)であり、決して、今この瞬間に生じていることではありません(念のための注意書き:もし、それが現在進行形で起こっていることであれば、その場から直ちに離れましょう。いじめや暴力などからは、とにかく逃げて身の安全を確保することが最優先です)。自分が過去でも未来でもなく、今現在ここにいることを自覚することができれば、イヤな気持ちや考えをストップさせる手助けになります。そのためのやり方を順に説明します。読みながら、1つ1つ試してみて下さいね。


①ゆっくりと深呼吸を繰り返します。そして、普段のリラックスした呼吸に戻って

 

自分の今いる場所を見渡します。最初は上から。お部屋の中であれば天井を。外であれば空を(歩いている時は危険がないように!)。そして、そのまま目に見えるものを、細かい部分まで(色・濃淡・形・光の当たり具合など)観察して下さい。次に、視線を下げて、部屋にあるもの(窓・壁・家具・小物など、どれか3つ)を、同様に観察します。

 

③すこーし難しくなります。自分の今いる場所を観察しながら、聞こえてくる音(外や部屋の中の音、人の話し声、車やバイクの音、空調、音楽、自分の立てる物音など、どれか3つ)にも注意を向けます。音の強さ、長さ、音域を、耳をすまして聞きましょう。

 

④見ながら、聞きながら、を続けます。そして、身体の感覚にも注意を向けていきます。最初は自分の肌感覚から。自分がふれているモノの固さ、温度、感触など(イスや地面の状態、手で何をさわっているか、空気や服が肌にふれる感じ)にゆったり注意を向けていきます。続けて、自分の身体の中の感覚(肩は軽いか重いか、呼吸時にお腹の筋肉が上下する感じ、口の中の唾液の出具合、眠いかスッキリしているかなど)にもゆったり注意を向けていきます。

 

 

Thomas BreherによるPixabayからの画像 (3つの石)

トライしてみられたでしょうか?

順番は、繰り返しになりますが、深呼吸⇒見る⇒聞く⇒感じる、の順番です。

一連の①②③④にかける実施時間は、3分程度で。慣れてくれば、1分足らずで、全てをできるようになります。

 

試してみて、今の自分の状態はいかがですか?

何だか少しだけリラックスしたり、少しだけスッキリしていないでしょうか?

もちろん、これには、ちょっとしたタネと仕掛けがあります。

普通の人は、この五感を使ったトレーニングをしている時には、他の余計な事(自分を苦しめるイヤな考えや気持ち)に注意を払うことが難しくなるのです。そして、副交感神経が優位になっていくため、少しだけ気分がマシになるのです。

 

まとめ。

今回は五感を使ったトレーニングをしましたが、自分の好きなことでも、集中しなければできないことでも構いません。何かに夢中になることで、今自分がどこにいるのかを感じ、半強制的にイヤな思考をストップさせていきましょう。もちろん、最初の内は、そんなすぐにはうまくできないと思います。でも、練習あるのみです!!

イヤな思考を止められるようになると、鬱(うつ)の時の考え方から抜け出す土台が少しずつできあがっていきます。