箱庭療法は、河合隼雄先生が日本に紹介し、学校・病院・相談機関など幅広い場所で実施されている心理セラピー技法です。この技法は話すことが苦手な方でも、自分が抱えている課題をイメージの世界で表現できるという特徴があります。その際、言葉では表現し難い自分の内面世界を作る方が多いようです。このことが箱庭療法で大事なこととなります。
私達は問題が生じた時、必死に頭の中で考えて意識的に問題解決しようとします。その努力がうまくいけば良いのですが、前に進めない時は、自分でも気がついていない無意識が影響を与えていたりします。そういった時は、往々にして自分の人生の転換期にさしかかっており、自分のこころの中との対話・対決をする必要があります。そのために箱庭を作ることは非常に効果的です。自分の作品を見て何かを感じ、自分で自分の気持ちを整理整頓することが変化の第一歩となり、『意識と無意識のバランス』を整えることにつながるでしょう。
アスナサでは、箱庭療法は、3歳からシニア層までの方を対象にしています。箱庭療法に、取り組むこと自体が楽しみや創造性につながるため、アクティビティ・情操教育・こころメンテの一環として取り組むことも可能です。
2種類の砂(潤砂/白砂)を用意しておりますので好きな方の砂を選びます。そのまま砂の感触を楽しまれてもいいですし、棚から自分がピンときたオモチャを持ってきて砂箱に好きに並べてみてもいいです。箱庭療法の良い所は何を表現するのも自由だということです。小さな頃に時間を忘れて遊びを楽しんだ時のように自分の感覚を大事にしましょう。最後に、セラピストへ作品についてお話できることを伝えて頂き終了です。
1つ目のルールは「砂箱の中だけで遊ぶ」です。
このルール設定の理由は、あなた自身を守るためです。砂で遊ぶことはあなたを子ども時代に戻し、自由にしてくれますが、行き過ぎてしまうと自身を守れなくなる危険性にもつながります。そのため、あなたが安心して自分のこころと対話し、自由に表現するためには確かな枠が必要です。表現を通し自然治癒力をうまく引き出すためにも、砂箱内という枠の中での表現をお願いします。
2つ目のルールは「オモチャを故意に壊さない」です。
このルール設定の理由は、オモチャが小さく壊れやすいため、乱暴に扱うと何かの拍子で壊れてしまう時があるからです。仮にそうなっても、どうか気にしないで。形あるものはいつか壊れます。ですから、故意でなければ、気にされないでください。
ただ、どうしても気になる方は瞬間接着剤を用意しているので、壊れたものを、一緒になおしましょう。